ｈｉｄｅさん十三回忌に３万５０００人…ファン参列２キロ

　１９９８年、３３歳の若さで急死した「Ｘ　ＪＡＰＡＮ」のギタリスト・ｈｉｄｅ（本名・松本秀人）さんの十三回忌法要「ｈｉｄｅ★Ｔｈｅ　１３ｔｈ　Ｍｅｍｏｒｉａｌ～Ｏｕｒ　Ｐｉｎｋ　Ｓｐｉｄｅｒ～」が２日、東京・中央区の築地本願寺で営まれた。同所はｈｉｄｅさんの葬儀が行われたファンにとって思い出の地。この日も約３万５０００人が献花に駆けつけ、２キロ以上の大行列ができるなど、いまだカリスマ性の高さをうかがわせた。米ロサンゼルスから駆けつけたリーダーのＹＯＳＨＩＫＩは「ｈｉｄｅは永遠の友達、永遠のバンドのメンバー」としのんだ。

　９８年５月２日の突然の悲報から１２年。後追い自殺する若者が出たほどのｈｉｄｅさんの人気、存在の大きさは色あせていなかった。

　献花式は正午からの予定だったが、早朝から続々とファンが集結。ｈｉｄｅさんの死亡が確認された午前８時５２分、実弟で所属事務所社長の松本裕士さん（４２）があいさつし、黙とうをささげたが、その時点で３５００人が集まっていた。会場をぐるりと取り囲むように行列ができていたが、正午前には約５００メートル離れた隅田川まで延び、実に２キロを超えた。

　１２年前も参列したという生粋のファンから、当時を知らない小学生まで、スタッフの予想を大幅に上回る人数となった。献花まで４時間以上かかる状況となり、急きょ、受付終了を早める事態に。９６年に撮影した未公開の遺影の左右に、１２メートルの翼のオブジェが広がった全長３０メートルの祭壇に向け、ファンが次々とガーベラの花をささげた。

　１２年前の５月７日に行われた告別式には芸能人では最多となる５万人が集まった。出棺時には霊きゅう車を追いかけるファンが続出。更に約２００人が体調を崩すなどパニック状態になった。この日は警察官１８０人、警備員２５０人を動員。大パニックこそなかったが、女性３人が気分が悪くなり救急搬送された。

　ロスから駆けつけたＹＯＳＨＩＫＩは「ｈｉｄｅは永遠の友達だし、永遠のバンドのメンバー、戦友みたいな感じでした」としのんだ。ｈｉｄｅさんが亡くなった頃の「Ｘ　ＪＡＰＡＮ」はＹＯＳＨＩＫＩとＴｏｓｈＩが不仲で「活動再開と（８月の）アメリカ進出をｈｉｄｅに報告しにきた」と笑顔を見せた。

　約５０００万円をかけた節目の法要を終え、松本さんは「これからもロックスターとして輝き続けてもらいたい。世界に情報を発信するなど、語り続けてもらう努力を続けたい」と語った。

　◆日産スタで８月ライブ　○…ＹＯＳＨＩＫＩは法要参列後、緊急会見を開き、「Ｘ　ＪＡＰＡＮ」が８月中旬に神奈川・日産スタジアムでライブを行うことを発表した。「本当の意味での復活ですかね。野外でやりたかった」。この日は築地からヘリコプターを使い、日産スタジアムを上空から視察。そのまま成田に向かい、国内滞在わずか２４時間で米国に戻った。先日、自己破産を公表し、メンバーで唯一、参列できなかったＴｏｓｈＩについても触れ、「お騒がせしてますが、陰ながら支えられたら…。陰ながらじゃないですね」と話した。また、ｈｉｄｅさんの楽曲だけを使うミュージカル「ピンクスパイダー」が、来年３月に東京グローブ座で上演されることも発表された。

＜以上、スポーツ報知より＞